突撃!隣のアーティスト!
諸星敏夫さん(庭師、上富在住)
—諸星さんは上富囃子保存会の代表も務められていますね。
お囃子も親父の影響です。小さい頃から親父の自転車の後ろに乗ってお祭りによく行ってました。お囃子のあの特徴ある調子が体に染みついていたんでしょうね。本格的にやり始めたのは造園の仕事を始めたのと同じ二十歳の頃からです。お囃子をやり始めたきっかけは、自分にとって息抜きがほしかったのもあったかもしれません。仕事やるときは仕事、遊びというと語弊があるかもしれないけど、お囃子をやるときは気持ちを切り替えて遊ぶときは遊ぶ。でも仕事もお囃子も好きだったんですよね。同じ「和」だし、どっちも半纏着てるし(笑)
お囃子は遊びのつもりでやってきたけども、地区の人だったり、よその人だったり、お囃子をやっている連中同士で知り合えることができたし、それが仕事につながることもあったし、良い交流を深めることにもなりました。
—造園業の魅力とは?
お客さんに気に入ってもらえて、喜んでもらって、お金もいただけて、完璧ではないけど自分で想像して造って、それなりのものが出来たときは冥利に尽きます。
—諸星さんは人を楽しませることが好きなんですね。
そうですか?(笑)まず自分が楽しむことが一番だと思っていますよ(笑)
先頭に立ってみんなを引っぱっていくというリーダーシップの形もありますが、牧羊犬みたいヒツジの群れをこぼれ落ちないように周りから誘導するのもリーダーシップなのかなと。自分はそっちの方が性に合います。お囃子を子どもたちに教えるときも、飽きさせないように工夫したり諦めないように持っていったりしています。上富囃子保存会も後継者が今のところいないので、なんとか好きになってもらおうと思ってやっています。
—ありがとうございました。
諸星さんはとても控えめに、やさしく、しかし庭師としての姿勢やお囃子の楽しさを話すときは内に秘めたる熱い思いが伝わってきました。
記念すべき第1回、いかがでしたでしょうか。
次はあなたの家におじゃまするかもしれません。
次回をお楽しみに!