突撃!隣のアーティスト!
諸星敏夫さん(庭師、上富在住)
—造園で気をつけているところは?
昔は手入れからはじめたから庭造りも少なかったんだけど、別の庭師が手がけた隣の家の造園を見ると、競争心が芽生えて「もっとかっこよくきれいにやろう」という意識でやってきましたね。職人らしく、格好から何からきっちりやろうと気をつけていました。木もかっこよく、自分もかっこよく。今の自分はダレっとしてきちゃったけど(笑)
—今では息子さんと一緒にやられているのですね。
好きとか嫌いという面では、自分も背中を息子に見せちゃったのかな。自分は親父の手伝いからはじめたのでよその親方の下で修行はしなかったのですが、息子は自ら「植木屋やりたいので修行に出たい」と3〜4年くらいよそで修行しました。
息子が同じ道に進んだのは、自分も歳を取って肉体的に不安になってくる面もあるから、ある意味うれしいというかホッとしたということもありましたが、この仕事のつらい面も知っているので、やらしていいのか不安に思うこともありました。
—諸星造園さんのホームページを見ると、造園に対する思いが洗練されて伝わってきます。
あれはせがれがやってます。なかなかああいう形で魅力を発信する庭師は少ないので、良くも悪くも人から頼まれることも多いようです。今のところはまだ自分が諸星造園の代表ですが、だんだんと逆転されてきました。逆転してもらわないと、という思いもあります。
自分も、職人はこうあるべきとか、そういうのはうまくいえないけど、良いものを造りたいという意識は持ってやっているつもりです。