アートは野となれヤマとなれ
ザ・シンフォニエッタみよし特別演奏会に向けて
3月4日(日)にコピスみよしで行われる「ザ・シンフォニエッタみよし第5回特別演奏会」に向け、楽譜づくりに励んでいます。
ヴァイオリンやチェロなどの弦楽器は弓を上下に動かして弦を擦りますが、上(アップ・ボウ)と下(ダウン・ボウ)は音色や強さも変わりますし、動きがバラバラだと見た目的にも美しくありません。
ですので、あらかじめボウイングを決めて楽譜に記しておきます。
「ボウイング」とは、このように、弓をどのように動かすかという方法のことです。
日本を代表するコンサートマスターのひとりである荒井英治さんが決めたボウイングを、他の全員分の楽譜に書き写します。
今回の曲目には日本初演の「バスティーユ襲撃(ヴァンデンブローク作曲)」がありますが、ヴァンデンブロークはモーツァルトと同時代に生きた、フランドル(現在のベルギー、オランダ、フランスにまたがる地域)の作曲家です。CDとしては1989年の録音でコンチェルト・ケルン(ドイツ)演奏のものが出版されていますが、作曲者名がディッタースドルフになっており、楽譜探しは困難を極めました…。
しかしながら、様々な音楽家、楽譜出版業界の方、地域の方々のお力添えをいただき、ようやくドイツの図書館に楽譜が所蔵してあることがわかり、このたび演奏することができます。
日本から同様の問合せは過去にありませんでしたので、間違いなく日本初演になります。
コンサートマスターの荒井さんもこの曲に挑むにあたり、かなり研究され、楽譜にいろいろなことが書き込んでありました。
作曲家が頭の中の音符を並べ、演奏家がそれを音として表現する。しかも世紀を超えて。
音楽に正解も不正解もなく、それぞれの演奏家がそのときどきの音楽を創り出すので、クラシックといえども常に新しい音楽なのです。
そして音楽は環境、、、ホールや観衆にも変化していきますので、一期一会です。
ぜひこの歴史的演奏を、生のコンサートで体験してほしいです!
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